【厚木市】45年間の幕が下ります。その前にぜひとも足を運んでみては? 価値あるものに出会えることでしょう。
厚木中央公園並びの、レンブラントホテル厚木斜め向かいにある、有田焼・唐津焼・備前焼の陶器を扱う「花甕」があります。2021年12月をもって45年の歴史に幕を下ろすことになりました。
厚木中央公園へ行く途中や、市役所へ向かうときや、街中を歩いていると、必ず目に留まるお店です。ただ、筆者は入るのに躊躇してしまっていましたが、入ってみると優しい店主と楽しいお話が聞ける素敵なお店ですよ。
閉店に伴い、店内の商品は表示価格より10%OFFです。シールが表示されているものは、20~30%OFFになっています。
1点1点、店主と作家さんとの思い出が詰まっています。ぜひ手に取って自分に合う素敵な逸品が見つかるとよいですね。作品はもうお店に出ているだけになります。
作品を見るだけでも店内に入る価値はあります。それから45年間この場所でお店を営まれていた店主の話はとても楽しいお話でした。もう、残り少ない営業日となっていますので、時間が合うときに訪れてみてはいかがでしょうか。
1年に1個気に入った焼き物や、カップを買うとしても10年経てば10個も価値ある作品のカップやお皿が揃ってきます。店内には、店主が佐賀県出身ということもあり、有田焼・唐津焼があります。また、お母様のご実家が岡山県ということもあり、備前焼の作品もあります。
若手で将来伸びそうな作家さんの作品を譲ってもらったり、人間国宝の方の作品もすべて工房まで足を運び作家の顔をみて、お話を聞いたうえで、譲っていただいて、店内に並べています。お客様にとっても、長く喜んでもらえるものをと思って選んだ作品が並んでます。
馬場九洲夫氏の油滴天目珈琲碗と桜花紋珈琲碗がありました。現代工芸本会員賞受賞他、数々の賞を受賞されている有田焼の作家です。
油滴とは、水面にたらされた油の滴のように、金や銀に輝く斑紋の群れのことです。輝く宇宙の黒を連想させてくれる作品
桜花紋とは、青紫の空に光がしたたる中、麗らかに咲き誇る桜の花びらを連想させる作品であり限りなく情感を高めてくれる傑作。
漆塗りの作品も販売されていますよ。珈琲カップ置きもあります。こちらに素敵なカップを食器棚に飾りながら1個ずつ集めていくのも素敵です。
店主が優しい雰囲気を醸し出している方で、その優しさを子供たちも感じているのでしょう。小学校の帰り道ランドセルをしょった子供たちがこのお店の前に通るとお話したり、手を振ったりメダカをみたりと楽しそうな時間がありました。
お店の外には、余った木箱をご自由にお使いくださいと出ていました。
お店を開店した45年前は、女性が起業し活躍する人がいない中での商売は大変だったことでしょう。でも、30代でお店をもって働き始めた店主は強くて、しなやかでいて、そして上品さに包まれています。そんな風に時を刻んでいきたいと思いました。
作品は、残り少なくなっていますが、その人にとっても特別な逸品が見つかるとよいですね。45年前の厚木の話を聞くのも価値が大いにあると思います。急ぎ足を運んだ方がいいと思います。
花甕はこちら↓